目次
保護者支援・保護者対応に悩む保育士へ
「保護者支援」「保護者対応」という言葉を聞いて、
少し身構えてしまうことはないでしょうか。
- どう関わればいいのかわからない
- 正解の対応を求められている気がする
- 保護者対応がつらいと感じることがある
こうした悩みは、決して特別なものではありません。
多くの保育士・保育教諭が、日々の現場で感じていることです。
2023年、こども家庭庁が発足しました。
これは、保護者支援を「家庭や園だけの努力」に任せ続けない、
という国からの明確なメッセージでもあります。
本記事では、最新の社会背景やデータを踏まえながら、
保育における保護者支援とは何か、
保育現場にいる私たちに何が求められているのかを、
現場目線で整理していきます。

なぜ今、保育現場で「保護者支援」が重視されているのか
子育てを家庭だけで支えることの限界
現代の子育て環境は、大きく変化しています。
核家族化が進み、身近に頼れる大人が少ない家庭が増えました。
地域のつながりも希薄になり、
「子育てを一緒に担う人」が見つかりにくくなっています。
その中で、子育ての負担は家庭の中に集中しやすくなりました。
共働き世帯の増加と保護者の孤立
共働き世帯はすでに全体の7割以上。
仕事と育児を同時にこなす中で、
保護者は常に時間と気力に追われています。
「ちゃんとしなければ」
「迷惑をかけてはいけない」
そんな思いを抱えながら、
誰にも弱音を吐けず、孤立してしまうケースも少なくありません。
国が「予防的な支援」へ転換した理由
こうした状況を背景に、国は
問題が起きてから対応する支援から、
問題が起きる前に支える支援へと方向転換しました。
子育てのしんどさを、
家庭や個人の努力だけに任せない社会へ。
その第一歩が、今の保護者支援の考え方です。
データで見る|保護者対応が難しくなっている本当の理由
子育てに精神的負担を感じる保護者の割合
最新の調査では、
子育て中の保護者の約6割が
「子育てに精神的な負担を感じている」と回答しています。
これは、ごく一部の家庭の話ではありません。
孤立を感じる保護者が増えている現状
さらに、2割以上の保護者が
「子育てで孤立を感じている」とも言われています。
相談するほどではない。
でも、一人で抱えるには重たい。
そんな状態の保護者が、
日常の中で増えているのが現実です。
「保護者が大変になっている」という視点
余裕がなくなると、
人は不安が強くなり、言葉がきつくなりがちです。
- 小さなことが気になる
- 説明がうまく届かない
- 感情が園に向いてしまう
これは、
困らせたいからでも、責めたいからでもなく、
限界に近づいているサインであることも少なくありません。
「保護者対応が難しくなった」のではなく、
保護者が、しんどくなっている。
この視点を持つことが、
保護者支援を考える出発点になります。

こども家庭庁が示す保護者支援の考え方
支援を「求めてから」ではなく「気づく」
保護者支援の方向性は、とてもシンプルです。
支援を求めてから動くのではなく、
日常の中で気づき、つなぐ。
本当にしんどい家庭ほど、
「助けて」と言葉にすることができません。
保育現場が保護者支援の入り口とされる理由
だからこそ、
日常的に子どもと保護者に関わっている保育現場が、
保護者支援の入り口として位置づけられています。
それは、
特別な支援を求められているという意味ではありません。
保育士に求められている役割とは
保育士は、すべてを解決する存在ではありません。
- 気づくこと
- 共有すること
- 必要なところにつなぐこと
支援につながる最初の人としての役割が、
保育現場には期待されています。

なぜ日常の関わりが「保護者支援」になるのか
送迎時の会話・子どもの様子を伝える意味
送迎時の何気ない一言。
子どもの様子を伝える短い会話。
表情や雰囲気の変化に気づくこと。
保育者にとっては当たり前の関わりでも、
保護者にとっては
- 「見てもらえている」
- 「ここでなら話していい」
と感じられる大切な時間です。
アドバイスをしなくても支援になる理由
保護者支援は、
アドバイスをすることでも、
正解を出すことでもありません。
話を聞き、受け止め、
一人にしない。
それだけで、
支援は始まっています。
「一人にしない」関わりの価値
日常の関わりの積み重ねが、
保護者の安心につながり、
孤立を防ぐ支えになります。
保育士が保護者支援を一人で抱えないために
保護者支援はチームで行うもの
保護者支援は、
一人の保育士が背負うものではありません。
園内で共有すること。
上司や同僚に相談すること。
必要な機関につなぐこと。
それもすべて、
大切な保護者支援の一部です。
自分を責めすぎないための視点
完璧な対応は必要ありません。
理想的な関係づくりも求められていません。
日々、子どもを預かり、
生活を支え、
関わり続けてきたこと。
それ自体が、
多くの家庭を支えてきました。

まとめ|保育における保護者支援とは「特別なこと」ではない
保護者支援とは、
新しく何かを始めることではありません。
これまでの関わりに、
意味があったと気づくこと。
それが、
保育における保護者支援の本質です。
保護者対応に迷ったときの次の一歩
保護者対応に迷ったとき、一人で抱え込まなくて大丈夫です
保護者支援は、「うまく対応すること」だけが正解ではありません。
保育士自身の気持ちを守りながら、保護者とどう関わっていくかを整理して学ぶことが大切です。
人財育成協会では、現場の悩みを前提にした「保護者支援・子育て支援」研修を行っています。
次回予告
次回は、「保護者対応がつらいと感じたとき、保育士の心をどう守るか」について掘り下げていきます。
学び方に合わせて、研修を選べます
「今の働き方」「園の状況」に合わせて、無理のない形で学ぶことができます。
今年度の研修も残りわずかです!

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