目次
「応募が来ない」「内定辞退が続く」現場の悩み
「求人を出しても応募が来ない…」
「ようやく内定を出したのに、辞退されてしまった…」
「やっと入ったのに、数か月で退職してしまった…」
これは、特別な園の話ではありません。
全国の園で同じように聞かれる声です。
実際、こども家庭庁によれば、2025年1月の保育士有効求人倍率は3.78倍。
1人の保育士を、3〜4園で取り合っている現実があります。
そして求職者が本当の意味で見ているのは、給与や条件よりも「この園で安心して働けるか」。
つまり、理念や制度に加えて、人間関係とチームの空気こそが最大の決め手になっているのです。

戦略1|求人票・採用ページで最初の心をつかむ
求職者にとって、求人票やホームページは園との“はじめての出会い”です。
ここで「ちょっと気になるな」と思ってもらえるかどうかで、応募数は大きく変わります。
理念やビジョンをただ掲げるだけでは、なかなか伝わりません。
「どんな子どもを育てたいか」だけでなく、
「どんな仲間と育てているのか」を、温度のある言葉で伝えることが大切です。
たとえば、朝のミーティングで笑顔が交わされる瞬間や、
行事前にスタッフ全員が自然と声をかけ合う場面。
そんな“空気感”を少しでも言葉にすると、「ここで働く自分」を想像してもらいやすくなります。
また、キャリアの見通しも同じです。
制度やステップを説明するだけでなく、
「先輩がどんなふうに成長してきたのか」「チームがどう支え合っているのか」を紹介することで、
求職者の安心感はぐっと高まります。
戦略2|面接は理念とチーム力を確かめる場
採用面接というと、どうしても「園が選ぶ場」と考えてしまいがちです。
でも本来は、「お互いが選び合う場」。
園が理念を伝え、求職者が自分の価値観を照らし合わせる時間です。
面接の中では、経験やスキルも大切ですが、もっと大事なのはその人がチームの一員として働けるかどうか。
人間関係を大事にできる人か、困ったときに相談し合える人か
─そこを丁寧に見ていくことが、早期離職を防ぐ一番の近道になります。
園の側も、できるだけ飾らずに職場のリアルを伝えることが大切です。
たとえば、クラス運営でぶつかることがあること、それでも声を掛け合える雰囲気があること。
“ありのまま”のチームの姿こそ、求職者の心に響きます。

戦略3|他園と差別化できる具体策
多くの園が似たような条件を掲げている中で、「ここで働きたい」と思ってもらうために何が必要でしょうか。
答えは「条件」ではなく、“働く空気”をどう伝えるかです。
たとえば、理念をどう日々の保育に落とし込んでいるか。
チームの中でどんな支え合いがあるのか。
休暇の取りやすさや残業の少なさも大事ですが、それ以上に「人間関係で悩まずに済みそう」と思えるかが決め手になります。
ある園では、週に1度の定時退勤日を設け、スタッフみんなで声を掛け合いながら帰る文化をつくりました。
別の園では、職員全員で「園だより」をつくる取り組みを始めたことで、現場の雰囲気が伝わり、応募数が倍増しました。
“特別なこと”ではなく、“人と人との関係を大切にする文化”が、結果として大きな差別化になるのです。

戦略4|求職者との接点を増やす
今、若い世代の保育士は求人票だけで園を選ぶことはありません。
SNSや動画、口コミを通じて、「この園の雰囲気」を感じ取ろうとしています。
だからこそ、文字情報だけでなく、日々のちょっとした瞬間を伝えることが大切です。
先生同士のちょっとした笑顔や、打ち合わせ中の声のトーン。
行事準備のバタバタを支え合う様子
─そうした“リアルな空気”が求職者の背中を押します。
Instagramやショート動画、オンライン説明会などを活用し、
人間関係が伝わる形で発信することが、いま採用で成果を上げている園の共通点です。

まとめ|採用は「出会いの設計」
採用は、求人票や面接のテクニックではなく、出会いをどう設計するかの勝負です。
園の理念、職場の空気、人と人の関係
─それを誠実に伝えることができれば、自然と「ここで働きたい」と思ってもらえるようになります。
- 理念やキャリアだけでなく、人間関係とチームの雰囲気を伝える
 - 面接は「見極める場」ではなく「お互いを知る場」に
 - 特別な制度ではなく、日常の支え合いが差別化になる
 
園の魅力は、派手な制度や高い給与だけではありません。
一緒に働く仲間の姿こそが、最大の“求人広告”になるのです。
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次回予告
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